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1.電気と電動機の基本 1-1 直流と交流 1-2 3相交流 1-3 電力の送電、配電(電力系統)と動力電源系統 2.電動機とその使い方 2-1 電動機(モータ)はどのように廻り、力(トルク)を出すのか? →電動機の基本原理と性質 電動機は直流電動機、交流電動機(同期電動機、誘導電動機)がありますが、力、トルクを発生し、回転する基本的な原理は同じです。ここでは、最も分かりやすい直流電動機で、その基本原理をお話しましょう。 図2.1 電動機(直流電動機)のトルク発生、回転原理と負荷機械との関係 図2.1をご覧ください。 電動機の回転する部分(回転子)にコイルが1ループ巻かれており、その両端は180°で絶縁された回転スイッチ(整流子ーコミュテータ)につながれております。コミュテータはその表面を摺動する(すべる)ブラッシを通して直流電源に接続されています。この図には描かれていませんが、電動機の固定部分(固定子)にはS極とN極の磁極が一対あります。これは電磁石で、別の直流電源からの励磁電流Ifで励磁されており、磁束Φ(ファイ)を発生しております。電動機の軸には減速機(ギャー)を介して負荷機械に結合されております。負荷機械は電車の車輪としてお話を続けましょう。電車が発車し、加速しようとする時、車輪はレールを蹴る力を出さねばなりません。この時、電圧を変えることの出来る直流電源(電車の場合、架線直流を受け、直列の抵抗器を少しずつ抜いて)で直流電圧Vをすこしづつ電動機に与えます。すると、電動機のコイルに電機子電流Iaが流れ、コイルに電動機の接線方向の力Fが生じ、車輪にレールを蹴る力FLが発生し、電車は走り始めます。 電機子電流Iaに磁束Φが直角に交わり、コイルに接線方向に力Fを発生させます。これらの関係はフレミングの左手の法則により示されます。電動機が廻り始めますと、コイルに電圧が誘起(起電力)します。これはフレミングの右手の法則で示されます。起電力Eは磁束Φを切る回数に比例しますので、電動機の回転数Nに比例します。 依って、直流電動機の回転数は直流電源Vの大きさを変えることにより、簡単に変えることが出来ます。直流電源が与える電圧Vを電動機の発生する起電力Eより電動機内部抵抗のドロップ分だけ大きくすると、電機子電流Iaは電源から電動機に流れ込み、電動機として、負荷機械を駆動します。逆に、負荷機械から廻され、電動機起電力Eが電源電圧Vより大きくなると電機子電流Iaは電動機から電源に流れ、発電機となります。電車の場合、減速しようとした時、電源電圧Vを電動機起電力Eより小さくすると、発電機として働き、回生制動がかかります。 コイルの上側、下側とも、Ia、Φの関係が同じですので、Fも同じ方向に発生します。そして、半周、180°回転しますと、下側が上に行き、上側が下になりますが、コミュテータの働きで、Iaの方向は変わりません。これはコイルの一辺から見ると、180°毎に+、-が切り替わることになります。すなわち、直流電動機のコイルには交流が印加されていることになります。そして、コミュテータは機械的なインバータと言えましょう。 出力(動力)とトルク(回転力) 電機子電流Iaと磁束Φが直角に交わり、コイル、すなわち、電動機の回転子の接線方向の力Fを発生させます。回転体の力を表すためにトルク(回転力)Tが使われます。 トルクTは回転体の半径rと接線方向の力Fの積 で表されます。 電機子電流Iaは負荷電流とも言われ、負荷がかかった時、初めて流れるものです。磁束Φが一定の時、電動機の半径はもちろん一定ですので、電動機が発生するトルクは電機子電流Iaに比例します。トルクはIa、Φの大きさで決まりますが、実際には、コイルの数や磁極の大きさ、数などによります。これは搭載する電動機の長さL、直径Dにより、その体積D2xLはトルクに比例します。 電動機の定格はkW、すなわち、出力(動力)Pで表されておりますが、その大きさは発生する最大トルクにより、決まります。 動力(出力)PとトルクTの関係は で表されます。同じ、出力の電動機でも回転数が早い程、トルクは小さくなります。 トルクTの単位[Nm]のNはニュートンで力の単位です。回転数は1分当りの回転数で、現在、正式には[min-1]を使いますが、なんとなくピンときませんのでrevolution per minuteを表す[rpm]をここでは使います。 動力Pは(2.2)式で分かるように、トルクTと回転数Nの積になります。これは機械動力で、電動機の機械出力になります。トルクTは電機子電流Iaに比例し、回転数Nは起電力Eに比例しますので、電気動力はIaとEの積になります。入力動力はIaとVの積になります。 図2.2 回転数NとトルクT、動力Pの関係 図2.2に回転数NとトルクT、動力Pの関係を示します。図は100%のトルクを示していますが、負荷トルクに対応する電機子電流Iaの大きさにより変りますが、Iaが同じであれば、回転数にかかわらず、同じトルクを出します。これを定トルク特性と称します。 以上、お話したポイントを整理しましょう。 ( )の中はまだ、お話していませんが、交流電動機の場合を考え、付記しました。) 1.電動機のコイルに流れる電機子電流Iaと磁束Φが直角に交わった時、フレミングの左手の法則で示す電動機 の接線方向に力Fが発生します。電動機のような回転体の力を表す量としては力Fと回転体の半径rの積の トルクTを使います。 2.電機子電流Iaは負荷トルクがかかった時、発生する負荷電流です。電機子電流IaとトルクTは比例します。 (誘導電動機の場合、電機子電流は2次電流になりますが、原理、動作は同じです。) 3.電動機が回転し、コイルが磁束Φを横切ると、起電力Eが発生します。回転が速くなるとコイルが磁束Φを横切 る回数が増えますので、起電力Eは大きくなります。起電力Eは回転数Nに比例します。 (直流電動機のコイルに与えられる内部周波数も回転数に比例します。交流電動機の場合、周波数も外部 の電源で変えなければなりません。これがVVVF-可変電圧可変周波数電源と言われるものです。) 4.外部電源電圧Vを変えることにより、電動機回転数Nを変えることが出来ます。Vを起電力Eより、大きくすると 電機子電流Iaが電動機に流れ込み、電動機として負荷機械を駆動します。逆に、EよりVを小さくしますと、 電動機から外部電源にIaが流れ出し、電動機は発電機として動作します。 (交流電動機の場合、上に述べたように周波数も同時に変えなければなりませんが、動作は全く同じです。) 5.電動機の大きさはトルクTにより決まります。動力(出力)Pではありません。 2-2 電動機と負荷機械 駆動軸系(電動機と負荷機械の結合)→ギァー(減速機)の効果 図2.3 電動機と負荷機械の駆動系 電動機と負荷機械の間に通常、減速機(ギヤー)を設けることが多くあります。電動機トルクTM、負荷機械トルクTL、ギヤー歯数比は の関係にあります。歯数比1/2の場合は電動機トルクTMは負荷に必要なトルクTLの半分になり、電動機を小さく出来ます。 慣性モーメント、加減速時間、加減速トルク、動力 電動機が駆動する負荷の種類は摩擦負荷、風水力負荷、張力負荷などいろいろありますが、負荷と電動機の慣性に打ち勝って、必要とする回転数まで加速する必要があります。これは、慣性負荷と称されますが、電車に例をとりますと、先ず、停止状態から動き出す時はやや大きい静止摩擦トルクに打ち勝つ必要がありますが、ある速度までは電車と電動機の慣性に抗して、加速します。 慣性の大きさを表す量としては慣性モーメントJがあります。 J = mr2 [kgm2] (2.4) ここでmは慣性体の質量、rは回転体の半径 電動機と負荷機械の合計の慣性モーメントJ(kgm2)を持った回転体を回転数N(rpm)まで、時間t(sec)で加速させる加速 に必要なトルクTACCは 負荷機械の電動機軸換算の慣性モーメントはギャー歯数比の2乗で作用します。 負荷機械の電動機換算の慣性モーメントJLMは です。1/2の減速ギャーを入れれば、負荷の慣性モーメントは1/4になりますので、電動機に対し、負荷の慣性モーメントが大きい時には、必要な加速トルクを大幅に小さく出来ます。電車の場合は、この加速トルクが電動機容量の大半を占めると思いますので、ギャーの存在は大きいように思えます。 2-3 電動機の顔ぶれ 2-3-1 電動機の種類 2-3-2 直流電動機 2-3-3 同期電動機 2-3-4 誘導電動機 2-4 電動機の使い方 2-4-1 直流電動機の使い方 抵抗始動(抵抗制御) 可変電圧制御ーレオナード ワードレオナード 静止レオナード(水銀整流器) サイリスタレオナード 2-4-2 かご形誘導電動機の使い方 3相交流動力電源に直接接続して始動、運転をする 可変電圧可変周波数(VVVF)電源による回転数制御 2-4-3 巻線形誘導電動機の使い方 2次抵抗制御 2次電圧制御 (2013-3-18)改訂 (2012-4-25)作成 に戻る