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BOSS TURBO OVER DRIVE OD-2の研究 オーバードライブとファズ。


BOSS TURBO OVER DRIVEの研究



BOSSのオーバードライブといえば今や【OD-3 OVER DRIVE】となってしまっているかもしれません。

アナログオーバードライブではOD-3以降発表されていないのがその証拠かもしれません。

ただこのOVER DRIVEとして元をたどっていくと名機OD-1へたどり着きます。

OD-1の回路にTONEをつけたのが【SD-1 SUPER OVER DRIVE】なのですが

正式なナンバリング上では後継者は【OD-2 TURBO OVER DRIVE】となります。

というわけで今回はOD-2について今回は掘り下げていきましょう。

 

正統後継者とは名ばかりで実際の回路は全然違います。

まずはその前に定番のSD-1の回路。



俗に言うTS系の走りです。

こちらには三角形の記号 【オペアンプ】が使われており 俗にいうデュアルオペンプの定番【4558】で増幅や歪む回路を造っています。

もう少し説明してしますと

増幅して歪ませる回路とトーンの回路 それを上手く動作させるためのバッファーを前後に入れた回路になっています。

 

で、こちらは od-2の回路図



さらに複雑そうにみえますが

こちらには三角のオペアンプが使われておりません。

> 、<や凸みたいな記号がいっぱい使われていますがそれらはもう少し最小単位の増幅素子のトランジスタやFETといった増幅素子でドライブ買取を組んでいます。

 

これの何が凄いのかというと

 

まずオペアンプというの自体がトランジスタやFETといった増幅素子の集合体でして それらが数十個分先に増幅素子の塊として出来ている分

ノイズも多くなりやすいという不利点がオペアンプにはあります。

これを最低限の増幅素子で組むことによりローノイズなオーバードライブを構成しているのです。

そして その違いは音色に出てきていて増幅はシンプルであればあるほど

【音像と立体感はでる】ということ。

素子による音の変化も直接影響されやすいという特性を持っています。

例えばファズフェイスやVOXのワウはトランジスタ2個だけで増幅しており

ヴィンテージサウンドを求めるためにハンドメイドブランドがパーツを選定してでサウンドデザインをしています。

 

そこで改めて回路を見てみると

ノーマルモードは俗に言う3石オペアンプというトランジスタ3個(Q18、Q19、Q20)で1組の増幅をしながら帰還回路に非対称クリッピングダイオード(D9、D10、D11)を組み込んでいます。



もうこれは最低限のオーバードライブ回路という事。

うーんシンプル!!!

そしてターボモードは3石オペアンプの増幅を2段で組んでいる。



 

Q13Q14Q15までで1個目の増幅 そしてQ10、Q11、Q12が2回目の増幅。

そして極めつけにクリッピングが無い。

つまりこれはいうなれば…

ファズです!!!!

何処からファズというのかという議論にもなりますが

音きいたらファズでしょ。

というわけでターボモードはファズだったという事で結論で良いです(無理やり)

気を取り直して。

実機を見てみましょう。



これがOD-2のご尊顔。



MADE IN JAPAN 期



これは台湾製。

で近年のものからみていきますが意外とパーツが違います。

1990-91年

1988-89年。

1988年。

1986年。

回路はディスクリートでシンプルですからその音色は年代によってパーツの音が反映されています。

ここに言及する方はあまりいなかったのですが

チバカン楽器マイスターが一番敬愛するペダル。

【BOSS TURBO OVER DRIVE】これが日の目を見るのはそう遠くありません。

というのも国内では3000円台で取引されることも多々あるOD-2ですが世界を見渡し海外ですと高騰しております。



 

というわけでいかがだったでしょうか?

ターボオーバードライブを軽視する時代は終わりましたよ1

今ギリギリ購入するチャンスです!

この記事を読んで回路の事は少しわかったでしょうか?

ちなみにマイスターのお勧めはハーフラックシリーズ【BOSSのROD-10】



は当時の技術がすべてが詰まっているとは思いませんでしょうか?



 

なんてその話はまた今度。

 

なんて突然ここまで飛んでいくマイスターのボスマニア具合を垣間見えるブログでした。

【コラムの一覧はこちら】


著者 マイスター大崎



チバカン楽器 代表

ESPミュージカルアカデミーギタークラフト科リペアコース卒業後 ヤマハミュージックトレーディング内にてMARSHALLの修理会社の門をたたく。

勉強不足を感じ退社後 ROLANDの修理会社にて10年間ほどアンプ、エフェクターの修理業に従事。

退社後 地元の大型複合リサイクルショップ【千葉鑑定団】へ入社。店長を経験後 楽器専門【チバカン楽器】を立ちあげ今に至る。

愛機はFender TelecasterBass1969 、Chaki ウッドベース、

他ジャパンヴィンテージのギターを多数所持。趣味は【H2Y Labolatory】名義でエフェクターの改造や製作をしている。

電線や古いコンデンサー好きで特にオイルコンデンサーの匂いが好き。エロくて変態ということはベーシストの特徴。




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