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戯言

2024-01-04


インベンション12番 演奏解説

 インベンション12番を録音したので、例によって解説文を上げる。
 楽譜は全音版を使った。
 本来であれば、2声をちゃんと認識して正しいタイミングと強弱で応答する必要があるのだけど、僕の場合は同時に2つの旋律を正しく認識して制御する事がどうしてもできなかったので、タイミングだけどうにか合わせて取り敢えず形にした。
 そんな訳で、和声とかの難しい話はバッハ インベンションとシンフォニーア 解釈と演奏法に譲る。

速度
 テンポはAllegro、付点四分音符で65bpm前後が良いとのこと[1]。メトロノームに合わせて弾いてみるとちょっとモッサリした感じがするので、少し速めて弾いた。こういうことをしてるから、あらが目立つ演奏になるんだと思うけど、自分で納得行くテンポで弾かなければ意味がないので。
 なお、拍の数え方だが、この曲は8分の12拍子となっているけど、8分音符ではなく付点四分音符を1拍と数える。でないと、65bpmだと大変なことになる。

装飾音
 大抵のバッハの楽譜には下のようなトリルの凡例的な解説[1]が載ってるのでその通りに弾いたらいい。

 ただし、絶対にこの弾き方でなければならないというわけでもなく、難しいと感じる人は適当に音を間引いたりあるいはバッサリ切り捨てることも可能である。勿論、全くなくなってしまうと寂しいので出来る範囲で少し背伸びして試みてみるべきではある。例えば1小節だと、次のような演奏例が挙げられる[2]。
 僕の場合だと、トリルの弾き方を全然覚えられないので、下のように楽譜に書くようにしてる。

 こういうときに五線テープがあるとすごく便利。

4小節

 ✡2拍目は左右で一番高い音を同じタイミングで弾くが、3拍目はタイミングがずれる。右手と左手で音形が異なることを意識する必要がある。2つの旋律を正しいリズムで同時に識別できていればタイミングを合わせることは造作もないのかもしれないが、僕みたいな凡人だと拍頭の打鍵タイミングを何とか合わせて左手は4拍目の頭がCisであることを確認して弾く。3拍目の左手はGis-E-Gisの流れになっていることをちゃんと聴くこと。上手く弾けていると4拍目で右手がドミナントのEで解決するタイミングで左手の結句Gis-E-Gis-が聞こえる。

7~8、16~17小節

 1拍ごとに右手から左手、左手から右手にと手を交差して受け渡す形になる。この際、毎回3度ずつ下がっていことを覚えてると間違えにくくなる。
 各拍の低い音から高い音に向かってクレッシェンドしていき、拍頭でアクセントとなるように弾く。それから別の手に受け渡してまた弱→強としていく。この際、左手より右手の方が全体的に強い音となるように弾く。

8小節
 ※後半、左手が休符から入るため左右でタイミングが崩れやすい。4拍目の頭で左右をぴったり合わせるよう意識すると整う。

10~11小節

 ☆10小節最後から11小節頭の左手Fisの2指をしっかりと離鍵しておくこと。2指でFisを押したままになっていると、次のCisに3指が届かなくなる。
 ✡11小説右手最初のE。直後あるいは手前のFisをを5指で取る都合上、奥の方で弾くポジションとなる。手の高さが黒鍵ベースの高い位置となり白鍵であるEには少し距離がある。指とキーが離れていることを意識せずに弾こうとすると指がキーに届かなかったり、届いても音が弱かったりする。PIP関節をしっかりと曲げて確実に打鍵できるようにすること。

19~20小節

 ②右手、このスラーは1音目だけ伸ばして2,3音目は短く切る。

21小節

 3拍目右手Fis。この小説で最も強く主張しなければならない音だが、これを5指で弾こうとすると頻繁にミスタッチする。押しにくい位置にキーがある。肘を外側に向け5指をまっすぐ伸ばしてFisキーと交差するように裏剣して命中率を上げる。

参考文献
[1]市田儀一郎, インヴェンションとシンフォニア
[1]市田儀一郎, バッハ インベンションとシンフォニーア 解釈と演奏法

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高見 (id:takami446) 34日前 読者になる




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2021-11-14


構造色と位相の話

 通常、色というのは物質が吸収する以外の波長成分が反射されて見える光だが、構造色というのは光の波長近辺の周期構造から特定の波長の光だけを反射することで色を示している。構造由来であり、見る角度によって周期が変わるので、独特な輝きを持っている。

[1]
 構造色は同じ波長の光を強め合うのだけど、光の干渉作用と同じで位相の合っている光でなければ強め合うことはできない。逆位相の光は打ち消し合ってしまう。
 レーザー光はその特徴として波長と位相が揃っているのだが、逆に言うと自然光は位相はバラバラだということになる。しかし、自然光の中にあらゆる位相が均一に存在しているとすれば、当然逆位相の光もあるわけで、お互いに打ち消し合って世界は暗黒に覆われてしまう。そうなっていないということは、やはり位相の偏りがあるということになる。
 どういう事になってるのだろうと考えてたのだけど、調べてみたら割とわかりやすい説明があった。数式はよくわからない、というか読む気にならないけど、結論は書いてあるのでだいたい理解できるようになってる。1原子から発せられる蛍光はそれなりに位相の揃った光となるということである。
 それで気になるのは、多数の原子がランダムに配置されている場合である。イメージしやすいように状況を仮定すると、蛍光灯の中に水銀蒸気が飛び回っていてそこに電子が衝突することで励起され蛍光を発するとする。水銀原子の位置も電子が衝突するタイミングもバラバラである。にもかかわらず、蛍光灯の下でもモルフォ蝶は青く光ってるし、シャボン玉やオイルは虹色に滲んでるし、オパールは相変わらず変な色に光ってる。ってことは、ランダムに思われる自然光もそれなりに位相が揃っていなければならない。これは1つの原子から光が発信しているという条件で考察した上のリンクでは説明しきれない。
 で、ここからは思いつきなのだけど、2案ほど考えてみた。
・光というのは目に見えるところから思うほど密に飛び交っているわけではなく、同じ原子から出てきた位相の揃った光が極めて短いの間に細切れになって飛び交っている。密度は低いけど、高速で飛んでいるのでそれなりの量が目に入ってくる。互いに干渉しあうほどには密ではないが、一塊の光自体は位相が揃っているので構造色を示すことができる。
・多くの光が干渉し合いながら飛び交っているけど、位相が平準化するほどの光量はなく、重ね合わせの結果として強度の強い光の位相が残ることになる。
 こんな感じに考えてみた。ただし、光量を上げ続けるとやはりどこかで打ち消し合うことになってしまうので、正しいかどうかってのはちょっと自信がない。

参考文献
[1]田所利康, イラストレイテッド光の科学, 朝倉書店(2014)

高見 (id:takami446) 2年前 読者になる




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2021-09-12


グリーグ ワルツOP12-2 演奏解説

演奏解説 音楽

 グリーグのワルツOp12-2を録音したので。例によって演奏解説を書く。
 グリーグは抒情小曲集という曲集を10個ほど作っており、Op.12はその中の一つとなる。
 このワルツはかなり易しい作品なので、調子に乗って変な弾き方をした。サステインペダルは全く踏まず、フィンガーペダルだけで音を保持するようにした。ただし、最後の音だけはソステヌートペダルを使った。
 ペダルを踏まないことにより、スタッカートを明確に表現できるし、音もはっきりするので、踏まずに弾けるならそうしたい。勿論、ペダルを踏むことによりぼやけた音にするという音色上の変化を付けることができるので、そういう表現をしたいときはちゃんとベダルを踏む。この曲の場合、そういう必然性を見出だせなかったのでペダルなしにした。
 楽譜は全音のグリーグ ピアノ名曲集1を使った。

・テンポについて
 Allegro
moderatoとなっている。アレグロが速くで、アンダンテがゆっくり、モデラートはその中間くらいって感じだけど、そのアレグロとモデラートが並んでる。どっちだよって感じだけど、この範囲に入ってればよいという認識で問題ないのかな。108~168bpmという非常に広い範囲が取り得る。
 僕の場合はあんまりテンポのことは気にせず、これくらいなら丁度いいかなと思った速度で弾いた。録音した後に舘野泉の演奏を聴いたらめちゃんこ速くてびっくりした。

・曲の構成
 簡単な曲だったので、アナリーゼとかはしてない。
 AABAコーダという構成になっている。1~18小節までがAだが、これが3回出てくるため、譜読みは非常に楽。全4ページのうち後2ページがBAコーダとなっているので、後半を見開きにしておけば譜めくりは必要ない。なお、Aが3回出てくるわけだが、

・1~2小節
5小節

 5度と10度の独特の和音で始まる。メガロボクス2のエンディングの出だしと同じように感じたんだけど、改めて聴いてみたら同じかどうか全然自信がない。それはそうと、これは名曲なのでオススメ。
 Aを保持してペダルなしで弾けるので、興味があるならやってみてもいいと思う。10度が届かなければCを右手で取ればいい。どうせ、4小節では届かないので右手で取ることになる。それで気に入ったら本格的にペダルなしで弾けばいいし。

・3小節

 右手にテヌートとスタッカートが付けられており、ペダルを踏む場合はハーフペダル気味にしないと表現できない。

・4小節

 ここで伴奏のコードが変わる。A-5度-E-7度-Dなんだけど、コード名が分からん。
 AからDまでが11度なので大抵の人は届かないと思うので、上で書いたように右手で取る。右手でDを取るったときに主旋律の表現が疎かにならないように。テヌートとスタッカートをちゃんと演出して、その上で伴奏のDがスタッカートに釣られず、また強くならないように。演奏自体が駄目になるんなら変なことはしないほうがよい。

・11小節

 スタッカートが付いている。ゆっくり引く場合、4分音符のスタッカートは短く切ってしまいがちになるけど、正しく1/2の長さで切ること。

・37~52小節

 ここがBパートとなる。
 右手だけで弾くことができるけど、速度を出そうとするとなかなか難しい。とはいえ、ゴドフスキーの左手シリーズを弾いたことがあれば大したことはないと分かるはず。指使いは全面的に改定することになるが、どうということはない。
 気をつけるべきはやはり各声部をはっきりと分離すること。

・77小節~最後

 最後の音は頑張れば届くけど、面倒なのでソステヌートペダルを使う。79小節のAのスタッカートに合わせてペダルを離し、他の音も一緒に消す。最後の1音以外は78小節までで切れているけど、①78小節で止める、②79小節のスタッカートに合わせて止める、③ペダルの支持に合わせて伸ばす、の3通りの弾き方がある。自分でよいと思った弾き方をしたらいい。
 3本ペダルのグランドピアノでない場合はソステヌートペダルがないので、78小節で頑張って指を置き換えて、右手の145指でECEを取り、左手1指でAを取って79小節のAは左手5指で取ることになる。

高見 (id:takami446) 2年前 読者になる




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2021-08-07


ドラクエ4 不思議のほこら 演奏解説

音楽 演奏解説

 ドラクエ4のほこらの曲を録音した。ほこらシリーズではこれが最後となる。
 ドラクエ4のストーリーはよく覚えているのだけど、祠の印象が全然残ってなくて、曲を聞いても全く思い出すところがなかった。そんなわけで、原曲に流されない独自の解釈となる。特に、テンポはAndantino(64bpm)と指定されているだけなのでテキトーにゆっくり目にしてみた。
 楽譜はこれまで弾いたのと同じシリーズのドラゴンクエストIVオフィシャルスコアを使った。
 ドラクエ2~5の中では難易度は一番高かったけど、テンポが遅く、音も少ないので難しい曲というわけではない。敢えて言うなら後半の8度以上の和音で白鍵が多いため、ミスタッチしやすいといった程度。
 技術的にはどうということもない曲ではあるが、説明するところがないわけではないので一応書いておく。

・前半部分(1~16小節)

 左手の和音進行で2度ずつ3回上昇する場合、普通は4,5音目のG→Aを両方1指で取るのだけど、そうするとキーから指を離す瞬間に音が途切れてしまう。Gの音が途切れても、一緒に押しているEが響き続けているので誤魔化せはする。ちゃんと聴いていれば音が途切れるのに気付いてしまうのが気持ち悪いという人もいる。
 あるいは、Gを1指の第1関節くらいの位置で押さえておいて指の先端を隣のAに引っ掛けておいて、Gを離すと同時にAを押すという尺取虫みたいな動きでレガートにつなげることもできる。これは以前ベートーベンのピアノソナタ15番を演奏したときに使ったやり方だけど、当時は演奏解説を書いていなかったので記録が残っていない。演奏動画を検証すればそういう場面が見つかると思う。とはいえ、動きが特殊すぎてあまりお勧めできる方法ではない。
 それで、僕がよくやるのが譜例にあるとおり、一番上の音を右手で取る。適切な強さで弾くためには少し訓練がいるけど、無理なく引けるのでとても良い。これによって左手はポジション移動が激減して、それに付随するミスタッチも減る。また、ほとんどの音をレガートで繋げられるようになるので、あまりペダルを踏まずに演奏できる。

・後半部分(17~28小節)
 17小節からは4度上がってサブドミナントとなる。主旋律の音域が上がり、左手の音域が下がることで空いた中声部に和音を詰めることができる。
 音が多いのでここからはちゃんとペダルを踏む。勿論べったり踏むんでコードが変更するたびに踏み変えるんじゃなくて、薄く踏んでおいて必要に応じ踏み変えるという程度になる。

・21小節右手

 分散和音で一番上が主旋律となっている。主旋律を正しいタイミングで打鍵できるように、分散和音は拍より早いタイミングで入る。

・コーダ(29~35小節)

 右手オクターブ+左手分散和音という構成で主題を鳴らして終了となる。
 左手の分散和音は21小節の右手と違って主旋律が入っていないので正しいタイミングというのはない。上の音を拍に合わせるか、下の音を拍に合わせるかは好きにしたら良い。ただし、どちらかに決めて弾くこと。

関連エントリー
 20210131 ドラクエ2 聖なるほこら
 20210228 ドラクエ3 ほこら
 20210523 ドラクエ5 聖

高見 (id:takami446) 2年前 読者になる




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2021-07-20


透析による濃度の見積もり

自然科学

 分散液の液中に含まれる塩を除去するのには透析という手法がよく取られる。世間一般では人工透析という言葉で知られているが、原理は濾過と同じで一定以上のサイズの粒子が通らないフィルターで塩や微小粒子を除去する。この透析膜を糸状の細いチューブにしたものを中空糸膜と呼ぶ。中空糸膜を束にして効率よく透析できるようにした装置がダイアライザーである。ダイアライザーは人工透析用のモジュールがメイン(というか検索してもこれしか出てこない)だけど、医療用以外で使ってははいけない法はない。この中を圧力をかけて液を通すことで不要な成分を除去することができる。
 透析はやってることは濾過と同じであり、限外濾過とも呼ばれる。進めるに従い液量が減って濾過されない粒子が濃縮されていく。ダイアライザーによる透析は常に液を流し続けなければならないので、濃縮しすぎると都合が悪い。そこで、一定の濃度を保つように加水する。

 こうして図のような実験装置を考える。実験する以上は透析によって液をどこまできれいにするかという目標を設定しなければならない。そして、どの程度透析したら目標値に至るかを事前に見積もっておきたくなるものである。というのが当エントリーの本題。
 計算のために話をモデル化すると、溶液を除去しながら除去したのと同じ量の溶媒を加えるという設定に置き換えられる。ここには溶媒と塩しか出てこず、前後で変化のない膜とか膜を通らない粒子は考慮する必要がない。
 いきなり解を求めて難しい計算をするのも分りづらいので、分りやすいモデルから目標に近づけていく。初期濃度をC0、液量10Lとして、10L加水するときうモデルを考える。

・1度で行う(10L加水して10L除去する)
 1010+10C01010+10C0

・2度で行う(5L加水して5L除去を2回)
 1度目:1010+5C01010+5C0
 2度目:1010+51010+5C0=(1010+5)2C01010+51010+5C0=(1010+5)2C0
・3度で行う(10/3L加水して10/3L除去を3回)
 1度目:1010+10/3C01010+10/3C0
 2度目:(1010+10/3)2C0(1010+10/3)2C0  3度目:(1010+10/3)3C0(1010+10/3)3C0
・4度で行う(10/4L加水して10/4L除去を3回)
 1度目:1010+10/4C01010+10/4C0
 4度目:(1010+10/4)4C0(1010+10/4)4C0
・n度で行う(10/nL加水して10/nL除去をn回)
 n度目:(1010+10/n)nC0(1010+10/n)nC0
 ここで、n→∞としたときに濾過しながら加水をし続けるという状況を作ることができる。
 これは複利計算を無限に分割するとネイピア数になる[1]のと同じだと直覚するので、この極限の式をどうにかコネクリ回して公式に当て嵌める。
 使う公式はネイピア数の出てくるやつ。

#################################
#                         #
#       limx→∞(1+1x)x=elimx→∞(1+1x)x=e      #
#                         #
#################################

 次のように式変形して公式に合わせる。
limn→∞(1010+10n)nC0=limn→∞(11+1n)nC0=limn→∞1n(1+1n)nC0=1eC0limn→∞(1010+10n)nC0=limn→∞(11+1n)nC0=limn→∞1n(1+1n)nC0=1eC0
となる。
 というわけで、元の液量と同じ量だけ透析・加水すると濃度は1/e倍になるという結果である。透析の目標濃度をCendとすると、次のように元の液量の倍数で加水量を表すことができる。
(1e)n=CendC0nlog1e=logCendC0n=−logCendC0n=logC0Cend(1e)n=CendC0nlog⁡1e=log⁡CendC0n=−log⁡CendC0n=log⁡C0Cend

 実際に透析してみると、これがただの皮算用だということが分かる。全然目標濃度に至らないのである。
 分散液中の粒子と塩は大抵電気的に中性ではなく、静電的に引かれ合うので、塩はあまり自由ではないからである。
 上の式を適用すれば、できるだけ濃縮して液量が少なくなればより効率よく透析できることになるが、濃度が高ければ高いほど粒子と塩の距離が近づいて静電引力が強くなるので系から抜けて行きづらくなる。
 また、系の濃度が常に均一であるという前提で表現しているが、実際は濾過膜で濾液が排出される部分で濃度が高く、加水する部分で濃度が低いという濃度の偏りがあり、とても均一とは言えない条件である。
 これら部分を計算できるようにするのはちょっと難しそう、というか考え方がぱっと思いつかないのでやらない。今後なにか思いついたら続きを書くかもしれないけど、これまでの傾向から言ってこの手の続きの話はただ複雑化するだけで碌なことがないので、気が乗らない。
 とりあえず、今回の皮算用では透析に最低限必要な加水量を求めたということにしておく。

 それにしても、はてなブログでは一応MathJaxを使うことができるとはいえ、表示がいまいち汚いし、できないことが色々あって結構不便。table属性で数式を囲うことさえもできなかったので、原始時代のFORTRANみたいな表記をさせてもらった。有料会員になって毎月使用料を払えば普通のHTMLと同じように書くことができるそうなので、きれいに書きたかったら金払えってことなのだろう。

参考文献
 [1]【数列】連続複利とネイピア数 ”e”, 大人が学び直す数学

高見 (id:takami446) 2年前 読者になる




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